ミットフォード家の娘たち―英国貴族美しき六姉妹の物語
メアリー・S. ラベル
内容(「BOOK」データベースより)
英王室、チャーチル、ケネディ家と交わる華麗なる人脈!数多のスキャンダル!不倫、駆け落ち、自殺未遂、投獄…人気作家、ファシスト党党首夫人、ヒトラーの「恋人」、コミュニストとして…。戦争の世紀を奔放に生き抜いた6人の娘たちの波瀾万丈、ロマンチックノンフィクション。
2日程かかって読んでいたノンフィクション。
ミットフォード家の6人姉妹は日本ではあまり有名ではないけど
ちょっとプロフィールを聞けばどうして有名になったかすぐ理解できる。
なんとも派手な経歴。
私にとっては、アーネストサトウと一緒に来日した外交官の孫たちなんだけど。
まあそれはいいとして。
人物紹介を抜粋すると
長女ナンシー
・・・頭が切れ、ウイットに富む毒舌家。『愛の奇跡』でベストセラー作家に。
恋愛には恵まれず、最初の結婚は破綻。
その後自由フランス軍の大佐と恋に落ちる。
次女パム(パメラ)
・・・田舎をこよなく愛し、姉妹一女らしい性格から「ウーマン」と呼ばれる。
イギリス一の科学者と結婚するもその後離婚。
三女ダイアナ
・・・「美の女神」と言われる程の美貌で、18歳で大富豪の息子と結婚。
その後英国ファシスト党党首オズワルド・モーズリーと恋に落ちる。
その後結婚し、1940年には夫と同様に投獄される。
四女ユニティ
・・・19歳で英国ファシスト党に入党し、熱烈なヒトラー信奉者に。
翌年遊学中にヒトラーに接近、ヒトラーの恋人と噂されるようになる。
1939年、イギリス・ドイツ開戦の日、ベルリンでピストル自殺を図る。
五女デッカ(ジェシカ)
・・・19歳でチャーチル(後の英国首相)のコミュニストの甥と駆け落ち。
スペイン内戦に加わった後、アメリカへ渡る。
夫の戦死後、再婚。
自らの半生を書いた『ホンズと反逆者達』でベストセラー作家に。
思想的に対立するユニティとは固い絆で結ばれていた。
六女デボ(デボラ)
・・・デボンシャー公爵夫人。
戦前姉達の引き起こしたスキャンダルに心を痛め、
戦後は姉妹のまとめ役となる。
現在、夫とともにある国際企業の取締役として活躍。
といったかんじ。
英国貴族のお嬢さん達で、
とにかく交際関係が派手でスキャンダルの常連だったらしい。
ヒトラー、チャーチル、ゲッペルス、ムッソリーニ、ド・ゴール、ウィンザー公、
ジョン・F・ケネディ、バーナード・ショー・・・。
このあたりは日本人にも充分通じる面々かと。
彼女達について日本語で読める一番詳しい本がこれだと思う。
詳しいと言っても、ゴシップが多くて何とも派手なので
堅苦しくなくて読みやすい。
長いのでちょっと時間はかかったけど。
一通り読んだ感想は、、、うーん、、、何とも・・・。
四女、五女にはかなり共感できなかった。
自分の子どもがこんな風だったら、相当悩むだろうなあ。
英国貴族独特の世界は面白かった!
端から見る分には興味深いけど、あんまり居心地はよくなさそう。
パーティーはそれほど好きじゃないので。
読みながら、
正式な名前がものすごーーーーく長い(長過ぎて覚えられない)知人たちを思った。
中世!?とかゴスロリ少女垂涎!?みたいなおうちやしきたり。
サッカーの話で盛り上がるのは違和感ないけど、
あの空間で、頼まれて送ったマンガを読んでるのかあと思うと不思議な感じ。
ああ、また脱線。
とにかく、英国でスキャンダルで有名な貴族のお嬢さん達の話が読めます。
ヒトラー等の歴史的人物の意外な面も知れて、なかなか面白い一冊でした。
でもなあ。
やっぱり親だったら・・・って思ってしまう!
親目線で見るなんて、あたしも年をとったな・・・。