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盤上のアルファ/将棋もの
評価:
塩田 武士
講談社
¥ 1,575
(2011-01-06)

あらすじ:
選考会満場一致! 最強の受賞作、登場! 屈折した新聞記者が、偶然出会った将棋指しの大それた野望に、まったくの成り行きでつきあうことに。個性豊かな人物たちが織りなすおかしくて熱い人生逆転物語!


左遷された新聞社の記者と、強面棋士の二人がメインの将棋小説。
将棋を知らなくても楽しめる構成なので、
おっさんが夢にトライする話とか、あがく話とか・・・
その手のものに惹かれる人は読んでみてもよいかと。

どうしようもなくこれに惹かれる、という、何かに夢中になっている人間の話が好きだ。
さらに、あっけらかんと「わーい大好き」というよりは
好きだからこそ悔しくて苦しくて熱くて震える、という展開だとたいていはまる。

心を傾けると、自分でもびっくりするような感情が引っ張り出されて驚く。
そういう経験を思い出す本は、大事にしたい。

今回は、おっさん二人の視点で話が進むこともあり、
没頭はできなかったけど、
一気に読むくらいには楽しかった。
次回作も読む予定。

余談としてあげるのは、将棋をメインに扱った小説及びマンガ。
あまり思いつかないけど・・・・・・・・

《将棋小説》

・風果つる街 夢枕獏
・王将たちの謝肉祭 内田康夫
・将棋の子 大崎善雄

《将棋マンガ》
・ハチワンダイバー
・3月のライオン
・月下の棋士

いまいち思いつかなかった・・・・・・・・・・・・・・・。。。。
昔、『ふたりっこ』というドラマで、片方がプロ棋士を目指していたな、というのは覚えている。

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これは恋です/教師と生徒の恋愛もの

あらすじ:
高校教諭の綾井剣は、生徒の遠藤伽良を苦手に感じていた。ある日の放課後、伽良と2人で資料室に閉じ込められ、自分の気持ちが「恋」だと気づいてしまった綾は…!?

京都の和菓子やが舞台のシリーズが印象的だった、遊知さんの作品。
男性教師が、女生徒への気持ちに気づきあたふたするという
少女マンガの王道ジャンル、先生との恋愛マンガ。

うーん。
普通、かな。
先生も女生徒にもあまり興味が持てず、
周囲の別の先生たちの動きが気になるという・・・。
脇キャラに意識がいきすぎる、という私の癖だなー。

先生との恋愛ものをお探しの方、
小さなふわふわした女子のお話が読みたい方にはいいかも。


余談として、男性教師と女生徒の恋愛ものをいくつかあげておく。
全部は無理です・・・。
多すぎる・・・・。

《先生(男)と生徒(女)の恋愛マンガ》
人気が高かった長編、もしくは個人的なおすすめのものを中心に。

・I LOVE HER いくえみ稜

これが先生もので一番すきな恋愛マンガかもしれない。
奥田民生そっくりな先生が、ある日隣に越してきて、
クラスには訳ありな美少女がいて・・・という。

ストレートな少女マンガが読みたい気分の時におすすめ。
片思いで切なくなりたい方にもいいかと。

・海の天辺 くらもちふさこ
あらすじ:
中学2年14歳。恋愛に疎い椎名が、初めて恋をした相手は学校の河野先生。ところが大人の先生の目に映る椎名は「生徒の1人」でしかない。前途多難の恋の行方

主人公がめんどくさい女子(笑)
初めて読んだ時はきゅんとしたけど、
大人になってみると、社会人としてこれ怖いわ・・・・と保身を考えてしまった。

せつない系で、古い本のわりに絵も見やすいのではないかと。
くらもとさんは、はっとする絵が多いな。

・先生! 川原和音
あらすじ:
響は友達の恵ちゃんにたのまれて、彼女のラブレターを関矢先生の下駄箱に入れたはずなのだが……。ちょっとした手ちがいで、伊藤先生の手に渡ってしまい……。

個人的に、そうはまらなかったけど、
当時先生に恋をしていた友人がよんでいたな、と。
長いので、作風が合うかどうか一
冊読んでから買うことをお勧め。

・Oh!myダーリン! 上田美和
あらすじ:
ひかる、高1、16歳。フツーに恋をしてフツーに結婚しました。ちょっぴりフツーじゃないのは、相手(ダーリン)が同じ学校の先生なのです。おまけに男女交際禁止校だから、2人の関係は絶対秘密で……。愛がはじけるないしょのウエディング物語(ストーリー)!!

華やかな絵にメロドラマ風展開とハイテンション。
懐かしい・・・・。
小学生くらいかな?
中学生かな?
だいぶん昔に読んだお話。
当時とても人気があった記憶あり。
個人的にはあまり主人公が好きになれず、
相手の先生も特別きゅんとできず・・・だったような?


・青天大晴 相原美貴
あらすじ:
なーんとなく毎日をすごしていた亜子(あこ)が、教師の片寄(かたよせ)クンに恋をした!! さっそく片寄クンが顧問の男子バスケ部マネージャーになりますが…!?

当時割りと隙だったような。
王道展開で裏切られないので、このジャンルを読みたい人ならはずさないかと。


・キスよりも早く 田中メカ
あらすじ:
両親を亡くして幼い弟と姉弟ふたりきりになってしまった女子高生梶文乃。親戚中をたらいまわしにされ続けるという状況にうんざりして家出を敢行、弟・鉄兵とともに路頭に迷っていたどん底状態の中、唯一文乃を探して続けていた担任教師の尾白一馬に拾われる。売り言葉に買い言葉を重ねた末に「同情するなら結婚して」と言い放つも、当の一馬はあっさり承諾。かくして誰にも言えない秘密の新婚生活が始まるのだが……。

激甘ラブコメ。
有川浩さんの小説級のメロ甘。
甘いのが好きなら是非。
上記の本たちよりは、男性にも読みやすいかも。
同じ作者で、『7時間目のラプソディー』という1巻完結もあり。


その他、学校教師ではなくピアノ教師ならマツモトトモ『キス』。
ゴシちゃんが昔好きだったけど、今読むと違う感想になりそう。
花ゆめだと、望月花梨『スイッチ』も切ない系としてありかなー。

その他、現在連載中で・・・といえば
・近キョリ恋愛
・だから恋とよばないで
あたりかなー。

最近あまり興味を持って読まないジャンルなのだけど、
男性教師と女生徒よりは、
女性教師と男子生徒もののほうが数が少ないので読んでみたいかなー。
河内遙『真空片恋パック』が最近だとその設定でよかったので
男女逆のパターンで読みたい片はそちらもぜひ。

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光の回廊

あらすじ:
大宝元(701)年、藤原不比等(ふじわらのふひと)の屋敷で2人の子ども――後の聖武天皇(しょうむてんのう)とその妻・安宿媛(あすかべひめ)(光明子)(こうみょうし)が生まれた。藤原家と長屋王(ながやおう)の政争に巻き込まれながら、激しく気丈に生きる安宿媛。だが、阿修羅(あしゅら)像を造るペルシア人仏師・カイとの出会いが、彼女の何かを変えてゆき…? 奈良時代を舞台にした表題作ほか『3丁目のサテンドール』『栗田洋館栗羊羹殺人事件』『スキヤキ・ジゴロ』『バタフライ』も収録したキヨハラ・バラエティ・ワールド!

だいぶ古い、清原なつのさんの作品。
表題作は、奈良時代が舞台の時代物で、
シリアスとゆるさが絶妙なバランスだった。

男まさりな女の子がたくさん出てきて、
政治の世界でのしあがりつつ云々かんぬん、という展開のお話はやっぱりいいな。

そのほかのお話は、ふるい少女マンガのコメディ。
これは、うけつけない人がいるかも。

清原さんは、ほかにも時代物で良作があるので、
これで気に入った方はほかもぜひ。

あわい恋ありの『花岡ちゃんの夏休み』とか、
ゆるめのSF『ワンダフルライフ』とか、
いろんなジャンルの作品で、良作を残すってすごいことだ。。。

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乗っかってアジアカップ

明日も仕事、と思いながらサッカー観戦にいそしむ夜半。

Now Reading:
盤上のアルファ
(まだ序盤だけど面白い!)

以下折りたたみ。

続きを読む >>
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新☆再生縁-明王朝宮廷物語 1 /男装出仕もの

明王朝の時代、無実の罪で投獄された父を救うため、
科挙でトップ合格し、男装して出仕する少女のお話。

男装女子の中華もの、といえば彩雲国があるけれど、
設定、展開的に(今のところは)共通点が多い。
この手のものが好きなんだー!という方は読んでみてもよいかと。

美形の皇太子に、訳ありそうな同僚たち、
陰謀や棒も絡んで・・・とおそらく今後結構な盛り上がりを見せるのでは、
と期待せざるを得ない。

秋田書店は、マイナーだけど良作が多いなー。
長編王道ファンタジーが多いので、その手のものが好きな人は
色々サルベージすると面白いのでは。
絵が古かったり、癖が強かったり・・・と、若干ためらう表紙でも
読み出すと止まらないシリーズがあるはず。


余談としてあげるのは、女の子が男装して出仕するお話。
この設定があると、たいてい

・主人公がめげても這い上がるタフな女子
・陰謀野望が渦巻く
・国や対ろく単位の大きな話になりがち

などなど、私の好みの要素が含まれている可能性が高いので
みつけるとわくわくする。
男装女子、という存在そのものにきゅんとしているわけではないので
フェティッシュとしての「男装女子」に興味がおありの方とは
あまり気持ちを共有することはできないかも・・・。

《男装で出仕する女子のお話》

・彩雲国物語(小説)
出仕は途中からなのだけど、
中華ファンタジーとしてこの漫画と雰囲気が似ているので
こちらが気に入った人ははまるか、
パクリに思えて拒否感がわくかどちらかかも。

ちなみに、彩雲国は漫画もあるらしい。
アニメも?かな?
どちらも未見。

・ざ・ちぇんじ!(小説)
あらすじ:
時は平安、所は京。家柄の良さを誇る権大納言家に生まれた若君と姫君は、性格が正反対。その上、男と女が逆だから困りもの。りりしい姫としとやかな若が繰り広げる雅のスクランブル・コメディ!

氷室冴子さん作の平安コメディ。
漫画版あり。

・テンペスト
あらすじ:
美と教養と見栄と意地が溢れる珊瑚礁の五百年王国は悩んでいた。少女まづるは憧れの王府を救おうと宦官と偽り行政官になって大活躍。しかし待ち受けていたのは島流しの刑だった――。見せ場満載、桁外れの面白さ!
 
池上永一さん作の琉球小説。
はっしゃけたキャラクターと大河ロマンの組み合わせで、
非常に濃厚な味わいだった。。。。

・イングールの天馬
あらすじ:
舞台は『青の国々』。神聖なる青の神殿の長老たちが、まったく同じ夢を見るという、不思議なことが起こる。長老たちは、この夢を「とある男女の結婚によって“奇跡の王”が誕生する」という予言だと解釈した。そして、密かに選ばれたのが、バーゼオン国王子ガイルズと、エルマス国王女のアリシアだった…。

お互いにあったことのない二人が、身分を隠して出会う、という始まりなので
「出仕もの」とはちょっと違うけど・・・
まあ、国単位の問題が絡む、男装女子のお話ということでこれも。

YAまで手を伸ばす少女小説読みにはそれなりに知名度が高まりつつある本かも。

・流血女神伝
あらすじ:
突然、見知らぬ男にさらわれた少女カリエ。なんと、彼女を皇子の影武者に仕立て上げるのだと言う。訳もわからぬまま、様々なことを仕込まれていくカリエだが。陰謀渦巻く王宮ロマン。

またか、といわれても仕方ないのだけど、
少女小説ファンだけが楽しむのではもったいないファンタジー小説。

最初は応じの身代わりとして男装、
その後も奴隷になったり海賊になったり、
なんだか忙しい主人公が、
めげても這い上がる、というまさしく私の好きなタイプの女子。

ハードな描写があり、長編シリーズなので手を出しにくいかもしれないけど
これはおすすめせざるをえない一作。

・碧空の果てに
あらすじ:
十七歳のメイリン姫は、並はずれた大力の持ち主。心配した父は早く婿をとろうとするが、自分がもっと自由に生きられる場所を求め、男のふりをして国を飛び出す。たどり着いたのは賢者の国シーハン。そこで彼女は、足が不自由だが鋭い頭脳で国を守る、美貌の青年首長ターリと出会う。「わたしがあなたの『足』になります」孤独なターリのもとで、大力をかくし従者として仕えるメイリン。やがて心を通わせた二人は、シーハンの侵略をねらう大国アインスと対決することになる。

角川のぎんのさじシリーズからこれ。
ライトノベルではないので、雰囲気もコメディ路線には転ばず、
すっとしたかんじ。
それが物足りない人もいるだろうけど・・・。

ぎんのさじは大人もよみたい王道ファンタジーを出してくれるから好き。
YAは読まない方でも比較的読みや吸い物が多いので、
ファンタジー好きなら一度チェックをお勧め。
和ものファンタジーなら、荻原さんのRDGだなー。


・身代わり伯爵シリーズ
あらすじ:
事件は、いつもと変わらない昼下がりに起きた。庶民的パン屋の看板娘で、彼氏いない歴16年のミレーユのもとに、突然現れた謎の青年―。彼から告げられたのは、ミレーユの双子の兄の大迷惑な所業と、彼女の運命を激変させる企てだった!「あなたは身代わりになるんです。ベルンハルト伯爵のね」。かくして『身代わり伯爵』の奇妙で華麗な冒険が幕を開ける!!第4回ビーンズ小説大賞読者賞受賞の、超王道ファンタジー。


双子の兄のかわりに男装して伯爵となる、
タイトルそのまんまのシリーズ。

ラブコメ要素もふんだんで、人気は高いようだけど・・・
個人的にはあまりそそられなかった。。。
あと2,3冊読んで決めるべきなのか、とも思いつつ
そこまで手が回らないのが現状。

少女向けライトノベルのラブコメものが好きな人にはたまらないんじゃないかと。

こんなところかなー。
王宮が関係ない男装女子ものならもっといっぱいあるけど。
『風光る』は壬生浪士組に男装して入る女の子の話だし、
花ゆめ系にも多いな。。。

でも、ただの男装女子にはあまりそそられない。
やっぱり、訳あって男装している女子が、陰謀野望に巻き込まれて
酷い目に遭いつつも這い上がる、みたいな話がすき。

・・・素直に書いたら、ものすごく歪んだ願望の持ち主のような文になってしまった!
ような、なのか、そのとおりなのかはさておき、
また男装のお姫様ががんばるお話があったら読みたい。

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GIANT KILLING/君の瞳に三日月/ヒロイン失格

コミック感想メモ。

◆GIANT KILLING 13

弱小J1チームに、元人気選手が監督として復帰!
そして、チームは少しずつ強くなり始める・・・というサッカー漫画。

やっぱり面白いなー!
サッカーシーンの王道展開もわくわくするし、
コート以外の描写が細かいところも好き。
フロントやサポーターにもそれぞれドラマがあって、
試合でクライマックス!

次の巻が楽しみ。


◆君の瞳に三日月

変な薬のせいで、猫の近くによると猫になってしまう、
残念な少年が主人公のコメディ。
ずっと前に友達から借りて読んだ気がする。

桑田節炸裂、というラブコメ。
面白いというより、ひたすら懐かしかった。


◆ヒロイン失格2

幼馴染が好き、という典型的な片思い漫画なのに、
少し設定をいじるだけで新鮮味がわくわ、
もともと作者の味だったギャグがいい具合で切ない片思いと絡むわで
なんだかとっても面白い少女マンガ。

連載中で、スポーツ青春ものジャンルなら『ちはやふる』をおすすめ、
同じく連載中で、片思い恋愛ものジャンルなら、これが一押し。

比較的男性にもとっつきやすいテイストではないかな、と。
片思いものが好きだという方で、未読であればぜひお試しください。

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家元探偵マスノくん 県立桜花高校★ぼっち部

あらすじ:
入学後の友達作りにしくじった女子高生チナツ、第二演劇部の一人部長ユリヤ、戦士部のサトシ、ネットごしの参加者で姿の見えないスカイプさん。次期華道家元で一人ぼっち部世話人のマスノくんを囲む超個性派集団の笑いと涙の青春譚スタート。

作者は『僕は悪党になりたい』など、YAの有名作をいくつも書いている笹尾さん。
ネットスラングやですます調にひっかかる人もいるかもしれないけれど、
思った以上の読みやすさだった。

ある程度売れたら、続編が出るのかな?

個性派の学園もの、ゆるゆる系が好きで、この本が気になるという方は
試してみてもよいかと。

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戦友の恋
評価:
大島 真寿美
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 1,575
(2009-11-27)

あらすじ:
佐紀もそろそろ禁煙したら、と玖美子にしては珍しい忠告をした。いつもなら、うるさいなあと思ったはずなのに、神妙に頷き、まあね、あたしもやめようかなあとは思ってんのよね、と殊勝に答えると、そうしな、と玖美子は短く言った。病院へ行った方がいいよ、と今度は私が忠告した。行くよ、と玖美子は答えた。でも、結局行かなかった。行かないで死んでしまった―残された者の悲しみは誰にも癒せない。喪失の痛みを抱えて、ただただ丁寧に毎日を送ることだけ―。注目の作家が描く、喪失と再生の最高傑作。

三十路超えの女同士の友情もの、と聞いて読んだら、
予想とは違う展開だった。
とはいえ、さすがは大島さん、という読みやすさ。

漫画の原作者という珍しい職業の女性が主人公なので
そちらからの興味で読むのもありかも。
お仕事小説ではないけど、わりあい仕事にまつわるエピソードも多い。

しかし。。。
戦友かあ。
仕事関係は今うまくいっているけど
「戦友」といえる人はいないな。
そもそも、「戦友」って言葉を私は使わない。

ただ、友達とか、恋人とか、そういう言葉とは少し違う、というなら
今の家族がそうかも。

えー、この本を読んで大島さんいいな、と思った方は
『やがて目覚めない朝がくる』もおすすめ。
祖母について孫娘が色々回想するので、
おばあちゃん子の私にはぐっときた記憶がある。

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ジョシカク!/女子格闘技小説・漫画
評価:
黒野 伸一
光文社
¥ 1,575
(2010-08-19)

あらすじ:
「あと一ヶ月で七キロ絞れ。じゃなきゃ契約破棄。クビ」―所属事務所から最後通告されたモデル兼ラウンドガールの浅田美麗。痩せようと通いだした格闘技スクールで、あれよあれよという間に才能を見出され…。お調子者で巻き込まれ型の十九歳が、恋に人生に女子総合格闘技に闘魂を燃やす。

『万寿子の庭』や『そうにかしたい!』(おすすめYA)等、
好きなお話が多い黒野さんの新作は女子格闘技もの。

女子で格闘技というと『YAWARA!』を一番に思い出すけど
じわりじわり良作が増えているジャンルだと思う。
ただ、小説はそれほど数がないかなーと。
詳しくは後半の余談にて。

というわけで、この本に話を戻すと、
大変読みやすかった!

売れないグラドルが巻き込まれ方式で格闘技デビュー、
ライバルや先輩にもまれてすったもんだありつつ、
実は天才で、、、、という王道展開が気持ちよかった。

受身な主人公や、
漫画チックな雰囲気が好きではない人はいるだろうけど
エンタメものとしてはこれ位の方が広く受け入れられるかなあと。


余談。
数少ない女子格闘技ものの小説と漫画をそれぞれあげてみる。
剣道、柔道が数として多いなあ。
ボクシングは見たことなし。


《女子格闘技小説》
◆空手
・動物学科空手道一年高田トモ!
あらすじ:
トモは将来、好きな動物に関わる仕事がしたくて、この大学を選んだ。ずっと背中を追い続けてきたお姉ちゃんへの憧れが、あることをきっかけにすっと冷めたとき、トモは「自分らしく」生きることを決めたのだ。勉強にも部活にも、そして恋にも100%で向かうトモの大学生活が過ぎてゆく―。大学にいる動物たちの世話。空手道部のつらい練習。そして舞い降りてきた、恋。現役大学生の著者が、等身大の視線で描くかけがえのない1年間。自分らしくすべてに全力投球の18歳。とびきりまぶしい青春小説。

大学で空手道部に入部した女の子の青春小説。
数少ない空手ものかつ、大学青春ものとしても面白いのでおすすめ。
そのうち続編が出るといいな。


◆剣道
・武士道シックスティーン
あらすじ:
「ようするにチャンバラダンスなんだよ、お前の剣道は」剣道エリート、剛の香織。「兵法がどうたらこうたら。時代錯誤もいいとこだっつーの」日舞から転身、柔の早苗。相反するふたりが出会った―。さあ、始めよう。わたしたちの戦いを。わたしたちの時代を。新進気鋭が放つ痛快・青春エンターテインメント、正面打ち一本。

女子剣道部ものといえば、これ。
二人の性格の違う女子二人の青春小説。
マーガレットから出ている漫画版もおすすめ。


◆中国武術
・カンフーガール
あらすじ:
ラーメン屋の親父にカンフーの弟子入りした女子高生の修行の成果は。お遍路少年との恋の行方は。濃すぎるアクション拳法小説。

あまり記憶に残っていないけど、カンフーもの。
このジャンルは、コアなファンがいるというイメージ。

・五龍世界
あらすじ:
やさぐれ道士に育てられた少女ユギ。龍人の子や金髪の青年牧師と出会い、運命が動き出す―。

壁井ユカコさんの中華ファンタジー。
カンフー少女が主人公なので、一応ここにいれてみる。
お話はまだ序盤なので、今後が楽しみ。


《女子格闘技漫画》
こちらは、小説より数があるので、好きなものを中心に。

◆総合格闘技
・鉄風
あらすじ:
背が高くて性格の悪い女子高生・石堂夏央。眉毛が太くて性格が天然の女子高生・馬渡ゆず子。ふたりが出会ったその瞬間、女子総合格闘技界に熱く激しい風が吹く!!
ブレイク必至のフルスケール女子バトルコミック、ここにリングイン!!

現在3巻まで出ている、総合格闘技もの。
面白いのでおすすめ!

◆柔道
・YAWARA!
言わずもがなの女子柔道漫画。
浦沢さんのスポーツマンがが好きだったな。

・からん
あらすじ:
京都の名門お嬢様女子高・私立望月女学院に入学した高瀬雅は、入学式で印象的な少女に出会った。少女の名は九条京。口数少なく、孤独の陰を背負った京に、雅はひかれる。中学では柔道に打ちこみ、京都府2位の実力の雅は、当初から入部予定だった柔道部に京を誘った。初めて柔道を見る京。彼女は今までに感じたことのない高鳴りを覚える。「柔道をやってみたい!」。雅と京、二人の柔道に懸ける日々が始まった!!

部活もの、とか、京都もの、とか、女子高もの、とか、
いろんな視点で楽しめるけど、
女子柔道という格闘技の漫画としても楽しいシリーズ。
絵にくせがあるからか、苦手な人もいるかも・・・。
個人的にはとてもおすすめ!

◆剣道
・武士道シックスティーン
マーガレット版を押す!

・BAMBOO BLADE
あらすじ:
室江高校剣道部顧問・コジローは、ある日突然剣道部の女子部員強化に乗り出す。その訳とは…?奇才・土塚理弘原作の異色女子剣道コミック、遂に単行本化!!

女子剣道部もの。
個人的にはあまり好きになれなかった・・・・。

◆ボクシング
・ライスショルダー
あらすじ:
秋野おこめは身長193cm、体重92kgのヘビー級な18歳。
村の相撲大会に出場したおこめは
力自慢の男たちを次々となぎ倒し見事優勝を飾った。
そんなおこめの姿を偶然目にしたのは、
東京のボクシングジムでトレーナーを務めるあかね。
あかねは有望な女子ボクサーを求めて
全国を歩き回っている途中だった。
そして運命はおこめをボクシングへと導いてゆく!

好き嫌いはともかく、インパクトのある表紙(肩幅がめちゃ広い)。
女子ボクシングという珍しいジャンルのお話。

◆プロレス
・まつりスペシャル
あらすじ:
羽生まつりはイケメン男子・諸角に想いを寄せる一見普通の女子高生。だが、家業のプロレス団体を手伝うため、放課後は人気覆面レスラーとしてリングに上がっていた。誰にも知られたくないその秘密が遂に…!?

『花より男子』の作者だけあって読みやすいお話。
1巻でとまっているので、そのうちどっかで続きを読まねば。。。

・ラヴ・バズ
あらすじ:
5年前、興行中に突然失踪した、若手人気女子プロレスラーの藤かおるが、失踪中に産んだ娘・えりかを連れて、道場に戻ってきた。住む家がない彼女は、驚く周囲の許可もそこそこに、えりかと一緒に道場に住み込んで、プロレスラー復帰を目指すのだが……。

志村貴子さん作の女子プロ漫画。
主人公のちょっとへたれなかんじが、志村さんぽくて好きだったなー。


以上。
ほかに、女子格闘ものだと、エロ要素のあるものがわりとあるので、
そちら路線が好きな方には物足りないリストかも・・・・・・。



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エルニーニョ

あらすじ:
女子大生・瑛は、恋人から逃れて、南の町のホテルにたどり着いた。そこで、ホテルの部屋の電話機に残されたメッセージを聞く。「とても簡単なのですぐわかります。市電に乗って湖前で降ります。とてもいいところです。ボート乗り場に十時でいいですか?待ってます」そして、瑛とニノは出会った。ニノもまた、何者かから逃げているらしい。追っ手から追いつめられ、離ればなれになってしまう二人。直木賞受賞第一作。21歳の女子大生・瑛と7歳の少年・ニノ、逃げたくて、会いたい二人の約束の物語。

逃避行だけど悲壮感のないお話。
商店街のおばあちゃん話が一番しんみりきた。
ロードノベルはやっぱりいいなー。

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The Samantha Times

不定期に更新中の読書感想ブログです。

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聖 千秋
聖さんの代表作ではないんだろうけど・・・すれ違いを描かせたら本当絶品だな、と思える。女子の嫉妬も、さすがの細やかさ。「あああー」と目いっぱいやきもきできるって幸せ。
岩館真理子自選集 (3) えんじぇる   集英社文庫―コミック版
岩館真理子自選集 (3) えんじぇる 集英社文庫―コミック版 (JUGEMレビュー »)
岩館 真理子
岩舘さんの描く、つかみどころのない女性キャラはすごい。色っぽくてわけわかんなくて、もろそうだけどしぶとくて、女という生き物そのものというかんじ。
ときめきトゥナイト (1) (集英社文庫―コミック版)
ときめきトゥナイト (1) (集英社文庫―コミック版) (JUGEMレビュー »)
池野 恋
小学生のころからずっと好き。少女マンガのルーツはこれ、と言えるシリーズ。やっぱりランゼ編が一番だなー。
昴 (1) (ビッグコミックス)
昴 (1) (ビッグコミックス) (JUGEMレビュー »)
曽田 正人
青年誌連載のバレエマンガ。少女マンガとは違う手法で描きこまれる主人公の熱がすごい。1期のラストが微妙だけど・・・続編が再開して、今のところわりと面白いので安心した。
メイド諸君! (3) (ガムコミックスプラス) (ガムコミックスプラス)
メイド諸君! (3) (ガムコミックスプラス) (ガムコミックスプラス) (JUGEMレビュー »)
きづき あきら,サトウ ナンキ
食わず嫌いだったシリーズ。メイド喫茶の女の子にはまった男子のはなつ非地ことが強烈だった。。。妄想癖あり、好きだけど積極的に出られない男子は一読をおすすめ。可愛いメイドさんを愛でたい方は全力で回避してください。えぐられます。。。
Slam dunk―完全版 (#1) (ジャンプ・コミックスデラックス)
Slam dunk―完全版 (#1) (ジャンプ・コミックスデラックス) (JUGEMレビュー »)
井上 雄彦
説明不要の名作バスケマンガ。作者はこれが代表作と輪入れるのが好きではないと昔聞いたけど、やっぱりこのマンガの勢いは胸にくる。
プラネテス (1) (モーニングKC (735))
プラネテス (1) (モーニングKC (735)) (JUGEMレビュー »)
幸村 誠
SFマンガでおすすめを聞かれたらこれを出すことが多い。比較的女性でも読みやすいシリーズだし。特別好きなキャラクターは一人もいないのに面白いのは、お話そのものの力なんだろうな。
Yesterday、Yes a day (フラワーコミックス)
Yesterday、Yes a day (フラワーコミックス) (JUGEMレビュー »)
岩本 ナオ
恋愛一直線でない、どっかとぼけた雰囲気の少女漫画。これで2冊目なんだよなあ。勝田さんあたり好きな人はぜひ。新刊が待ち遠しい人です。
金魚のうろこ 〜田辺聖子原作シリーズ〜 (クイーンズコミックス)
金魚のうろこ 〜田辺聖子原作シリーズ〜 (クイーンズコミックス) (JUGEMレビュー »)
鴨居 まさね
鴨居さんも田辺さんもどっちもすき。これは二人の雰囲気がぴたっと嵌っててすごくよかった!女っぽいマンガです。でも二十歳を幾つか超えないと共感しづらい気はする。
パーマネント野ばら
パーマネント野ばら (JUGEMレビュー »)
西原 理恵子
食わず嫌いを久々に代反省した傑作マンガ。泣いて泣かせたあなたにこそ(?)おすすめ。もっと年くったら、さらに味わえそうな気がする。いいです。めちゃめちゃ。
ちはやふる (1) (Be・Loveコミックス)
ちはやふる (1) (Be・Loveコミックス) (JUGEMレビュー »)
末次 由紀
カルタ部マンガ。少年漫画より熱いんじゃないかと思う・・・。笑えて、ぐっときて、きゅんとするところもある、至れり尽くせりなシリーズ。おすすめ!
のはらのはらの
のはらのはらの (JUGEMレビュー »)
雁 須磨子
片思いマンガベスト1かも。ボーイズラブは基本読まないんですが、これは名作!!!とぼけたかんじとキラキラ度のバランスが絶妙過ぎ。雁須磨子さん好きです〜〜〜。
夢みる頃をすぎても (小学館文庫)
夢みる頃をすぎても (小学館文庫) (JUGEMレビュー »)
吉田 秋生
海街ダイアリーとこれが特に好き。桜の園もかな。絵の雰囲気だけじゃなく、台詞まわしが絶妙。女子のきわどい感傷がほんとうまいな〜〜〜!
Daddy Long Legs
Daddy Long Legs (JUGEMレビュー »)
勝田 文
勝田さんの絵の可愛らしさがばっちりはまったリメイク。これはよかった!ジーヴスシリーズもいいけど、私はこちらを押す。
Landreaall 4 (4)
Landreaall 4 (4) (JUGEMレビュー »)
おがき ちか
3巻までの竜退治ネタも素敵ですが、ここからの学園+謀略劇ネタはツボ。ファンタジー好きとしてはずすと勿体ないマンガです。オススメ!
エイリアン通り(ストリート) (第1巻) (白泉社文庫)
エイリアン通り(ストリート) (第1巻) (白泉社文庫) (JUGEMレビュー »)
成田 美名子
アメリカが舞台の古い少女マンガ。謎多き美少年シャールと一緒に暮らしているジェラール、翼。いつまでもこのままではいられないと分かっているからこその毎日と、冒険と恋がどれも胸を刺す。めちゃめちゃいい青春マンガだと思う。
LIFE
LIFE (JUGEMレビュー »)
小沢健二,小沢健二,服部隆之
誰かに恋をしたとき、好きな人とドライブするとき、なんとなくお風呂で、自転車こぎながら、色んなシーンで私とともにある音楽。次は小説で復活だとうわさの彼。。。
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